2.1 関数の基本

まずは、関数の基本的な考え方と書式を学習します。

2.1.1 関数とは

SQLでは「関数」という仕組みを利用することができます。関数とは、あるまとまった処理を行い、その結果を返す道具のようなものです。関数の中には、処理のための材料となる値を渡す必要があるものもあります。そのような材料のことを「引数」と呼びます。引数は関数によって1つだけのときもあれば、複数のときもあります。また、関数から返ってくる実行結果を「戻り値」と呼びます。

2.1.2 関数の書式

関数の書式は下記の通りです。

引数がない場合:関数()
引数が1つの場合:関数(引数1)
引数が2つの場合:関数(引数1,引数2)
引数が3つ以上の場合:関数(引数1,引数2, 引数3,・・・)

引数がない場合は、関数名のうしろに括弧をつけるだけです。
引数がある場合は、関数名のうしろの括弧の中に引数を記述します。
引数が複数の場合は、括弧内の引数を「,」(カンマ)で区切って並べます。

2.1.3. 関数の種類

本章で扱う集計関数には下記のようなものがあります。

関数名 機能
AVG 平均値を求める
SUM 合計を求める
COUNT 行の数を求める
MAX 最高値を求める
MIN 最低値を求める

関数は集計関数以外にも、文字列関数や日付関数などがありますが詳しくは後ほど解説します。また、RDBMSによっては、独自の関数を実装しているケースが多々あります。それらについては、各RDBMSのマニュアルを参照してください。